8月20日奏楽者セミナー第3回目開催しました。
今回のテーマは、”奏楽について”。教会奏楽者にとって大事だと思われるいくつかの点をお話ししてから中級クラスでは、早速課題だった「愛のそよ風」vol.3よりお好きな曲を1曲ずつ弾いていただくことに・・・。
みなさんこの日のために良く練習されていて、それぞれにステキな奏楽曲になっていました。「愛のそよ風」vol.3には12曲入っていますが自由に選んでいただいたのに不思議なことにどなたも曲目がかぶらずにいろいろな曲が選ばれていました。
いつも教会ではオルガンのご奉仕をされている方が、ジャズバージョンの”栄光ある主の御名”を弾かれるという意外な選曲もあり新鮮でもありました。「あなたに」を弾いてくださった方に私はこういう話をしました。「この曲は元々歌ですが出だしの”あなたに”というところが歌ではとてもステキに甘く歌われているのですが、ピアノではなかなかその表現が難しいです。ですので私はまだ教会でこの曲を弾いたことがないんですよ」と。
聖歌や讃美歌ではなくこういう歌特有の感じのメロディーをピアノで弾くのは確かにとても難しいです。例えば歌声やヴァイオリンなど弦楽器だと音から次の音までポルタメント(なめらかに移す奏法)が出来ますが、ピアノでは物理的にそれはできません。
この曲は私の頭の中では、出だしがポルタメントなのです。そこだけは歌いたい気分です(笑)
それと「Deep River」ゴスペル風バージョンを弾いてくださった方もいらっしゃいました。最後の方なかなか力強く弾いてくださり良かったと思いました。
これも自分でアレンジしておいてなんですが・・、「ブラックの方達の苦しい悲しい歴史を考えるとどうもなかなかその深みをを出し切れないような気がしてまだ教会では弾いたことがないんですよ・・・。」と本音をお話しました。
でも皆さんが1曲ずつ弾いてくださったことで、「愛のそよ風」vol.3の曲目が説明なんかなくても一挙に紹介されたような雰囲気になりとても嬉しかったし、皆さんもご自分が弾かれた曲以外のことも何となくおわかりいただけたと思います。
今までこのような讃美歌・聖歌のアレンジ曲を奏楽として弾いていなかった教会でも、「愛のそよ風」を用いて奏楽曲のレパートリーを増やしていただければ嬉しく思います!